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- カテゴリ
- バイオテクノロジー、医学･薬学
- キーワード
- 癌免疫 細胞治療 遺伝子治療 がんワクチン 臨床試験 T細胞機能 イムノエディティング 免疫監視機構
一言アピール
がんと免疫の相互作用の基礎研究と、免疫療法の臨床研究を行い、そのフィードバックの中で得た質の高い知識と技術を患者さんに還元したい。特にT細胞、遺伝子改変細胞の輸注療法に取り組んでいます。
研究テーマ
- ●がんに対するT細胞輸注療法
- 近年がん患者へのT細胞輸注療法が有効な新規治療法として期待されています。私達の教室では、がんに反応するリンパ球を体外で大量調製して輸注する免疫細胞療法を開発しています。これは細胞療法であると同時に遺伝子治療であり、様々ながんの患者さんに有効なT細胞輸注を実施可能にする技術です。
- ●がんに対する遺伝子治療
- がんに対する遺伝子治療の一環として、私達の教室では、様々に遺伝子改変したリンパ球の輸注療法を開発しています。
- ●がんワクチン療法
- 私達の教室では、がん抗原のタンパク質をCHPという独自のデリバリーシステムとの複合体にして患者さんに投与するがんワクチン療法を開発しています。
- ●癌のイムノエディティング(免疫監視とエスケープ)機構の解析
- がんの生成、成長を免疫系が抑えている仕組みと、それを逃れる方法をがんが獲得する過程の研究を通して、有効ながん免疫療法の開発を目指しています。
- ●T細胞の運命決定因子
- T細胞の生存性、機能などの性格や分化を決定する因子の同定と解析を行っています。その成果をT細胞の輸注療法に生かすことを目指しています。
癌ワクチン･遺伝子細胞治療とは
1990年代よりヒトのがん抗原が次々と同定されました。これにより、がんを認識するリンパ球を体内で誘導する｢がんワクチン療法｣やがんを認識するリンパ球を体外で大量調整して輸注する｢免疫細胞療法｣が可能となってきました。
私達の教室ではがん抗原のひとつであるMAGE-A4抗原を認識するT細胞の受容体遺伝子を患者さんのリンパ球に体外で導入し、がんに反応するリンパ球を大量調製して輸注する免疫細胞療法を開発しています。これはがんに反応するリンパ球の大量投与を可能にする、細胞療法、遺伝子治療法です。
私達の教室ではがん抗原のタンパク質をCHPという独自のデリバリーシステムとの複合体にして患者さんに投与するがんワクチン療法を開発しています。この複合体はナノパーティクルとなって効率良くデリバリーされ、がんに対する免疫を効率良く誘導します。
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論文
●｢T-cell receptor gene therapy targeting melanoma-associated antigen-A4 inhibits human tumor growth in non-obese diabetic/SCID/gcnull mice｣ (Cancer Sci. 2012)
●｢Improved expression and reactivity of transduced tumor-specific TCRs in human lymphocytes by silencing of endogenous TCR｣ (Cancer Res. 2009)
●｢Cancer immunoediting: from immunosurveillance to tumor escape｣ (Nature Immunol.2002)
●｢IFNg and Lymphocytes prevent primary tumour development and shape tumour immunogenicity｣ (Nature 2001)
●｢Mutated mitogen-activated protein kinase: A tumor rejection antigen of mouse sarcoma｣ (Proc. Natl. Acad. Sci. USA.1997)
講演実績
●第16回日本がん免疫学会総会 招待講演 ｢遺伝子改変T細胞の臨床応用｣ 2012
●第18回日本遺伝子治療学会学術総会 招待講演 ｢Clinical application of gene-modified lymphocytes for cancer immunotherapy｣ 2012
●第70回日本癌学会学術総会 招待講演 ｢Gene-modified T cell therapy: Harnessing lymphocytes for effective cancer treatment.｣2011
特許
●｢外来性GITRリガンド発現細胞｣特許出願番号:特願2008-234812
著書
●Antigen-receptor gene-modified T cells for treatment of glioma. Glioma: Immunotherapeutic approaches. Chapter 17. 2011
●がん生物学イラストレイテッド 第6章 がん抗原、羊土社 2011
●内科学書 改訂第7版 内科学総論 病因・病態 感染、免疫、アレルギー、｢免疫異常｣、中山書店 2009
所属学会
●日本癌学会(評議員) ●日本がん免疫学会(評議員)
●日本遺伝子治療学会 ●日本免疫学会
受賞
●John Hans Old and Edna Alice Old Postdoctoral Fellowship Award from Cancer Research Institute, USA,(1999-2003)
応用分野
●新規治療法開発 ●創薬