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広報誌等

生物資源学研究科
共生環境学専攻

福山 薫 准教授

[環境解析学研究室]「安全・安心」のためのGIS

福山 薫 准教授

世の中には、地図や地理空間に関連した情報がたくさんあります。私たちは、これらの情報を"GIS"とよばれるコンピューターシステムや、さまざまなアプリケーションを駆使して、地域へ「安心・安全」をもたらすための研究を行っています。

たとえば、ある小学校でGISを利用した防災マップを児童たちと一緒につくりました。児童は災害発生時に危ないと思われる箇所の位置情報と写真をもっていました。これらのデータをWeb上で閲覧できる地図へ児童が自分たちで入力を行い、防災マップを作成しました。児童は危険な場所について再認識したり、地図で地区全体を眺めることで、自分たちが暮らす地域についてさらに深く学べたようです。

また、この地図は、児童の保護者や学校の先生方によって、地区懇談会の資料として利用しただいています。このように収集したデータや道具をうまく組み合わせることで、地図情報はより有効的に利用できるのです。

地図やGISといえば、これまで国や自治体、企業が作ったものをそのまま利用するだけでした。しかし、今では自分たちの目的に応じた地図の利用や作成だけでなく、毎日の暮らしに関連した大事な情報をそこに付け加えることもできます。

私たちはオープンソースと呼ばれる無料または安価なアプリケーションを使用しています。これにより、自由にデータの加工や処理を、経費をあまりかけずに行うことができます。その成果として、自治体や住民の方に安価で効果的なシステムの提供やデータの提示を行ってきました。私たちは、みなさんに「安心・安全」を今以上に感じていただけるよう研究を続けています。