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2012年更新
カテゴリ
法律・政治、歴史・社会・地理・文化
キーワード
イタリア ヨーロッパ 地中海 人文地理学 政治地理学/批判地政学 ポストコロニアリズム 境界 移民 EU 社会運動 都市 グローバル化

一言アピール

グローバル化時代のヨーロッパ、そしてイタリアにおける政治的・地理的変容を明らかにするため、ローカルからグローバルに及ぶ多様なレヴェルで生じている境界(border)の再編成過程を考察しています。


研究テーマ

  1. 統合・拡大するヨーロッパの境界研究
  2.  現在のヨーロッパでは、外部から来る人々の移動を統治する過程で、いくつも新たな物質的・非物質的な境界が、ヨーロッパの内外を横断するかたちで形成されています。この境界体制の出現に伴って、従来の国民国家群とは異なった領域性がヨーロッパでは構成されつつありますが、こうした境界の動きをひとつひとつ明らかにすることで、その過程を考察することが目的です。現在は、地中海地域に焦点を当てていますが、特にはイタリアのランペドゥーザ島に注目しています。
  3. ポストコロニアルな地中海における移民・移動研究
  4.  ヨーロッパの境界が、移民の移動に対応して形成されるのなら、移民たちによってもそれは積極的に形作られてきたとも言わねばなりません。そこで、ヨーロッパ・地中海における移民たちの越境行為の「戦術」に、ポストコロニアル研究の観点から着目しています。
  5. イタリアにおける都市社会運動研究
  6.  1970年代のアウトノミアと呼ばれた諸運動の系譜、ならびに現代的展開について、ミラノを基盤にして研究しています。特に、都市空間を占拠することで、それを社会・文化・政治活動の場所へと改変する集団的実践、さらにはそのような場所の存続を左右するような社会的・政治的力学に着目しています。
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所属学会

●人文地理学会                  ●日本地理学会
●地理科学学会                  ●移民政策学会

著書

●フランコ・ベラルディ(廣瀬純との共訳)『NO FUTURE-イタリア・アウトノミア運動史』,洛北出版、2010年.(訳書)
●Geographies of Migration Across and Beyond Europe: the Camp and the Road of Movements. In Luiza Bialasiewicz. ed., Europe in the World: EU Geopolitics and the Making of European Space. Aldershot: Ashgate, pp. 201-222, 2011.(分担)
●「グローバルなポストコロニアル状況の「収容所」-グアンタナモも,五つ星のホテルも,給水車のタンクも」,佐藤幸男・前田幸男編『世界政治を思想するⅡ』,国際書院,85−116頁,2010年.(分担)

論文

●「場所とニューライト・ポリティックス-イタリア・北部同盟の「パダニア」をめぐる言説的実践」,『人文地理』,第56巻第2号,22−41頁,2004年
●「現代地政学における例外空間としての収容所-イタリアの不法移民収容所へ「歓待」する生権力」,『人文地理』,第59巻第2号,1−19頁,2007年
●「移動=運動=存在としての移民-ヨーロッパの「入口」としてのイタリア・ランペドゥーザ島の収容所」,『VOL』以文社,第4号,140−168頁,2010年
●「イタリア・ミラノにおける社会センターという自律空間の創造-社会的包摂と自律性の間で」,『都市文化研究』,第14号,12–25頁,2012年
●「<帝国>の地−生政治/地−生権力についての覚え書」,『人文論究』,第55巻第1号,310−328頁,2005年

社会活動

●Asian Referees' Year 2009 イベント『FUTSAL ワールドカップ出場レフェリー講演会』,日本サッカー協会,マッシモ・クンポMassimo Cumpo氏の通訳,大阪(ホテルクライトン江坂),2009年9月23日
●『Document Media Gym』,remo(NPO法人記録と表現とメディアのための組織)シルヴィア・シベリーニSilvia Siberini氏の報告の通訳,大阪(remo),2012年3月25日

関連ホームページ