HOME » キーワード検索 » 研究者名リスト () » 中村 裕一 詳細

2012年更新
カテゴリ
機械
キーワード
超高圧 トライボロジー 潤滑油 機械設計 機械要素

一言アピール

潤滑油の高圧物性に関係する機械の性能、寿命評価はあまり着目されていないが重要と考えられ新しい機械の開発にも役立つ。


研究テーマ

  1. トラクション油・潤滑油の高圧粘度測定
  2.  油の高圧粘度は、歯車、転がり軸受、エンジン動弁系およびトラクションドライブのナノオーダー油膜EHL解析、転がり疲れ評価の基礎データであるが、通常の高圧粘度測定装置では到達圧力が1GPa(1万気圧)程度である。本研究では独自の小型で特殊なダイヤモンドアンビルセル高圧装置で2、3GPaが容易に発生でき新しい潤滑油や省エネ型潤滑油を測定し、その特性と油分子構造の関係を考慮して実験式、理論式を構築する。
  3. DACによる潤滑油およびグリースの固化特性評価
  4.  転がり軸受や車載用トラクション無段変速機では油およびグリース基油が固化する3~4GPaの超高面圧下で運転されるが、固化圧力、固化粘度、動力伝達性能に関係する固化油およびグリースのせん断応力などレオロジー特性を、新たに発見した固化油中金属マイクロ球の非静水圧下の変形観察により評価する。
  5. 打撃高圧装置の開発と動的圧縮下における潤滑油の高圧レオロジー評価
  6.  ダイヤモンドアンビルセル型高圧発生装置(DAC)と打撃圧縮法を組み合わせたこれまでにない打撃高圧装置を開発して、転がり軸受などでミリ秒オーダーの瞬間的動的に圧縮、せん断される潤滑油の固化圧力、ガラス固化後のせん断応力など動的高圧レオロジーを機械要素で必要十分な3GPaまで評価し、準静的データとの比較などによりその圧縮時間依存性を解明する。
  7. 粘着理論を用いた油固化高面圧トラクション実験および解析
  8.  省エネルギーを目指すトラクションドライブ型無段変速機開発の基礎研究として、潤滑油が固化状態にある3GPaの高面圧下のトラクション曲線のスピンを伴うなど種々の運転条件での解析を行い、油の高圧物性との関連を解明する。

※画像をクリックすると拡大します。

応用分野

●機械設計                        ●トライボロジー(摩擦摩耗潤滑)

受賞

●日本トライボロジー学会論文賞(2010.5)
 受賞論文"ダイヤモンドアンビルセル高圧装置の簡易圧力評価法確立と潤滑油の高圧粘度測定"
 中村裕一 伊藤貴司 松井正仁 トライボロジスト、53-5 pp.332-338(2008)
●日本機械学会論文賞(2000.4)
●日本機械学会奨励賞(1989.4)

保有機器・装置

●超高圧発生装置                     ●高圧粘度測定装置
●高圧固化レオロジー評価装置               ●レーザー光散乱装置

所属学会

●日本機械学会                      ●日本トライボロジー学会
●日本高圧力学会

関連ホームページ