一言アピール

末梢血液中を循環している単球から筋線維芽細胞への分化を研究しており、炎症や癌の進展に対してこの細胞が果たす役割を検討しています。

研究テーマ

●単球由来筋線維芽細胞の臓器線維症への関与
(末梢血中から炎症部位に侵入する機序とそこでの役割は？)
　肝臓、肺、心臓、腎臓などの臓器の炎症後には線維化が発症することが知られている。線維化を引き起こす重要な役割を演じるのが線維芽細胞および筋線維芽細胞である。炎症部位に以前から存在する細胞以外に、末梢血を循環している造血細胞由来の線維芽細胞や筋線維芽細胞の関与が近年報告されるようになった。我々も、マウスに四塩化炭素で肝障害を起こすモデルの解析から、末梢血中の単球が炎症部位に侵入して筋線維芽細胞の一種である肝星細胞に分化することを報告している。これらの細胞の末梢血から炎症部位への動員を制御することにより線維症を抑制することが可能となるのではないかと考えている。
●癌の進展における単球由来筋線維芽細胞の役割

single hematopoietic stem cell由来のglomerular mesangial cell
EGFP陽性の単球が四塩化炭素により傷害されたマウス肝臓内で非造血系(CD45陰性)のprocillagen-I産生細胞に分化していることを示している。他の抗原発現の解析と併せて、これが肝星細胞であることが確認できた。

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応用分野

●医療分野

主な保有機器・装置

●FACSCalibur

所属学会

●日本内科学会　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●日本血液学会
●日本癌学会　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●日本輸血・細胞治療学会
●アメリカ血液学会

論文

●Ly6C+ monocytes are extrahepatic precursors of hepatic stellate cells in the injured liver of mice Masuya M, Nakamura S, Yukimoto H, Miyata E, Ino K, Liu B, Suzuki K, Ohishi K, Katayama N Exp Hematol 2011, 39(9):934-946
●Hematopoietic origin of hepatic stellate cells in the adult liver Miyata E, Masuya M, Yoshida S, Nakamura S, Kato K, Sugimoto Y, Shibasaki T, Yamamura K, Ohishi K, Nishii K, Ishikawa F, Katayama N Blood 2008, 111(4):2427-2435
●Differential cell division history between neutrophils and macrophages in their development from granulocyte-macrophage progenitors Sugimoto Y, Katayama N, Masuya M, Miyata E, Ueno M, Ohishi K, Nishii K, Takakura N, Shiku H　Br J Haematol 2006, 135(5):725-731

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主な保有機器・装置

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