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2012年更新
カテゴリ
医学・薬学
キーワード
リハビリテーション看護 トレーニングプログラム開発 高齢者

一言アピール

運動器疾患を有する高齢者が、自宅で自立した満足できる生活を送るため、看護師による効果的支援を軸とした運動支援プログラムの確立を目指しています。プログラムの充実により大規模な運用と普及を図る予定です。


研究テーマ

  1. 地域密着型クリニックを拠点とする運動器不安定症高齢者の運動支援プログラム開発
  2.  高齢化社会において、バランス能力、移動歩行能力の低下から閉じこもりや転倒リスクの高い状態にある運動器不安定症高齢者の転倒・骨折リスクを軽減し、要介護への移行を防止することは重要である。そのため、我々が現在開発中の運動継続支援プログラムを基盤とした汎用版の開発およびその実用化の検討を図るとともに、全国規模での完成版(汎用版)プログラムの運用と普及を目的とし、現在研究を進めている。具体的には、多施設でのプログラム介入から、看護師の実践内容の分析、評価により、運動継続支援方法を確立し、さらに対象者の運動継続意欲の向上に、歩行状態の視覚的フィードバック効果がどのように影響するかを検証する。
  3. 脊柱後弯(こうわん)を有する高齢者に対する在宅バランストレーニングプログラムの介入
  4.  我が国における70歳代女性の脊椎骨折の有症率は37~45%であり加齢とともに上昇する。脊柱後弯(こうわん)は今後高齢化に伴い急速な増加が予測されており、歩行機能の低下による転倒などで脊椎骨折につながる可能性も高く、脊椎骨折の影響を受けやすく、今後高齢化に伴い急速な増加が予測されており、QOL低下に大きく影響する問題ともなる。特に中等度から重度の脊柱後弯(こうわん)高齢者は、仰臥位がとりづらい、上肢が挙上しにくい、背中がそらしにくい等の機能的要因が生じるため、既存のトレーニングプログラムでは実施できない項目が含まれる可能性が大きい。加えて、脊椎骨の脆弱性から高強度の運動が適切ではないこと、転倒への認知改善が必要であること等の理由から、疾患特異的トレーニングプログラムの開発や疾患に応じたトレーニング継続の支援方法が必要とされているが、未だ確立されていない。そこで、脊柱後弯(こうわん)高齢者が通いやすい地域生活に密着したクリニックをプログラム実施の場所として、脊柱後弯(こうわん)高齢者の状況に合わせ自宅でトレーニングに取り組めるプログラムを開発し、有効かつ迅速な介護予防事業を展開することを目指している。
  5. リハビリテーション看護に関する研究
  6.  体験学習は学生にとって患者への理解を深め、適切な技術習得の必要性に関する自覚につながると考える。片麻痺患者の移乗動作介助技術の習得に関して、危険を伴わないことを絶対条件とし、不安感や不快感を生じる可能性のあるベッドと車椅子間の移乗介助を、学生が患者の立場で体験あるいは見学することが、技術習得にもたらす効果を
  7.   1)自己の介助技術評価
  8.   2)研究者によるビデオ撮影映像の介助技術評価
  9.   3)介助の体験、見学による恐怖感の程度から評価
  10. その結果、安全・安楽が不十分な介助を患者の立場で「体験する」ことが、「見学する」ことより技術習得効果の高いことが示唆された。今後さらに、臨床現場で役立つ幅広い看護技術習得にいかす研究を進めたいと考える。

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所属学会

●日本看護科学学会                    ●日本看護研究学会
●日本老年看護学会                    ●日本骨粗鬆症学会
●日本運動器看護学会                   ●日本看護学教育学会

応用分野

●介護予防推進に向けた運動器の機能向上           ●介護予防システム管理の構築

論文

●脊柱後彎を有する高齢者に対する在宅バランストレーニングプログラムの介入効果 介入3ヵ月時点の体力測定値変化による検討 大阪大学看護学雑誌 16,29-37(2010)
●骨粗鬆症患者の良好な睡眠のための工夫および睡眠障害と円背、疼痛、活動量との関連 日本整形外科看護研究会誌 4,60-67(2009)
●円背をもつ骨粗鬆症患者の睡眠実態調査 日本看護学会論文集:老年看護 37,236-238(2007)

主な保有機器・装置

●動作解析装置                       ●活動量測定器
●重心動揺測定器                      ●筋力測定機器