デリカフーズ株式会社
太陽と大地、水と空気の恵み、野菜、フルーツをその旬に、生きたまま、おいしいまま、お届けするこれがデリカフーズの掲げるFRESH&SPEEDY のテーマ。主な業務内容は、外食・中食産業へ新鮮な野菜を産地から届けることだが、同時に健康と環境に配慮し、農業の発展に貢献するため研究・開発・システム作りに積極的に取り組んでいる。
田井中 俊行 開発室長
野菜の健康への効果を医学的に解明していきたい

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以前から三重大学とは共同研究に取り組んでいるそうですが
現在、野菜の評価基準は、食品分析表( 五訂) が主流なのですが、当社では抗酸化力、免疫力、解毒力という野菜が持つ力を数値化し、野菜の健康への効果を医学的に解明していこうと考えています。お店で野菜を買うときには、やはり見た目で判断しがちですよね。まっすぐな野菜とか、整ったきれいな形の野菜など、そういった野菜は人工的に農薬で作ることができます。そうではなくて、中身がどのようにいいのか、その栄養成分、効果を客観的に分かるようにしたいと思っています。ゆくゆくは、消費者の方が安心して利用できるデリカブランドの野菜を生産することも視野にいれています。
具体的にはどのような研究なのでしょうか
ゼブラフィッシュという研究用の小型の魚を使って研究しています。ゼブラフィッシュは、主要臓器・組織の発生・構造もヒトと良く似ており、一生が短いため疾患モデルを容易に作ることが可能です。例えば、メタボリックモデルのゼブラフィッシュを作り、野菜を与えて、その血中脂質を調べるなど、野菜の長期的な効能を色々な病気にあてはめて、短期間のうちにスクリーニングすることが可能です。
日本は、医療費がついに30 兆円を超えました。当社では、この30 兆円を「食」によって削減していきたいと考えています。日本の平均寿命は82 歳ですが、健康寿命は72 歳といわれています。間の10年間は、病気になったり寝たきりであったりと、費やされる医療費は10 兆円ともいわれています。その平均寿命と健康寿命が同じになれば、その間の医療費は大幅に削減されます。医学的な研究と農業がうまく連携していけば、増大する医療費の削減が実現できると考えています。
学生にメッセージがあればお願いします
そうですね、会社に入ってから勉強をするというのは中々難しいので、集中して勉強できる環境にある今が、非常に恵まれているんだということを分かって欲しいですね。社会に出る前に、一生懸命勉強して欲しいと思います。
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