利益相反が生じる背景
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利益相反が生じる背景は、短期的な目的(発明や発見)は同じであっても、本来の目的は存在意義の異なる組織が協業すること、また、教職員に対して、普遍的な社会貢献の機能(教育研究)と、経済的活動を通じて行われる社会的貢献の機能のふたつの使命があることによります。このような状態が生じることは、従来でも珍しいことではありませんでした。今日、利益相反に対する理解が必要な背景のひとつとして、多くの連携活動が知的財産を介在して実現する点があります。
知的財産、特に特許は、極めて強い権利です。例えば、すぐれた特許が実用化された場合、莫大な経済的利益が生じることがあります。結果として、社会から嫌疑を招く恐れも否定できません。大学や教職員が本来果たすべき役割に対する疑念が生じ、大学のもっとも本質的な存在意義が損なわれることのないようにしなければならないのです。
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